ジョンエスアームストロング

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一気に読みました
 いろいろとしなければならないことに追われている毎日なので、時には思い切って読書に向ける時間を作り出すようにしています。
 手持ちの知識、経験だけでこの先もやりくりしていけるというのは思い上がりですし、ああ、これも勉強しなければならないなと思う対象が見つかる日々というのも楽しいものです。
 ご紹介するのは、企業法務に携わる若い人の役に立つようにとの思いがこめられた一冊です。
 とても読みやすく、法律に関する仕事に一切無関係であった私にも参考になる心得が多く述べられています。
 例えば次のように述べられた個所でわたくしめは顧旧染赤となるのです。
 新たに配属された部署で(やりかたを)疑問に思ってもすぐには指摘せず、数年置く
 表題や前文だけを読んで将来役に立つと思ってコピーしたものは殆ど役に立たない

「顧旧染赤」は、これまでの所業を思い出して思わず赤面して
しまうという意味で、適当に四字を並べただけです (^^;)
2017年3月15日 初版発行 発行所:(株)商事法務
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老検死官シリ先生がゆく
AeroPress  市の図書館にないので県立図書館の蔵書から融通してもらって(つまり又貸しをしてもらって)、コリン・コッタリルの最初の作品を読みました。
 これはSNCFミステリー賞を取った作品で、2作目、3作目ほどではないが面白いです。コッタリルはタイに住むイギリス人で、ラオスの国民性がとてもよく書けているにちがいないと思います。
 右はしばらく前から使いだしている「エアロプレス」という名のコーヒー抽出器具です。
 読書の途中でコーヒーが欲しくなった時には、とても重宝してます(読書してない時は、他の淹れ方をしてるってわけでもありません)。
 使っている方は多いと思いますが、抽出時間が調整しやすく、フレンチプレスより細かい粉が使えます(私は豆で買って、その都度挽きますが)。
 久しぶりに取説を読み直したら、フィルターはすすいで再利用できると書いてありました。つましい私なのに、どうしてこういうのを見逃したんでしょ。(^_^;)
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連載小説(夏目漱石)
 しばらく前、A新聞社の連載小説で夏目漱石の「三四郎」を読んだ。
 自慢じゃないが初めて読んだのだ。

 三四郎には自我も与えず、さしたる個性も与えられていない。
 そればかりか、あとひと月もすれば終わるという頃になって、どうにかなるのかと思っていた女性とも、どうともならないまま終わりそうな気配がしてきた。
 いい加減あほらしくなって、さっさと結末を知る方法はないかと     考えた。

 Kindle では、古典のような本は無料で読めることがわかった。

 で、それでさっさと三四郎を読み終わった。
 どうにもならぬと思っていた女性とは、やはりどうともならなかっ   たが、これは流れからいって自然であり、流石に文豪、一貫した書き進め方であった。

 そして、同じく夏目漱石の「それから」の連載が始まった。

 夏目漱石の作品は「坊ちゃん」以外読んだことがなく(「我が輩         は猫で
ある」も読んでない)、「それから」なんて、初めて知ったタイト
ルである。
 最近、A新聞社には愛想がつきかけてきており、今度の連載小説も
小刻みに毎朝読んでいられないと思った。

 で、Kindleで読み始めている。

 そしたら、次のような個所がでてきた。

 平生の自分が如何にして夢に入るかと云ふ問題を解決しやうと
試みた事がある。夜、蒲団へ這入って、好い案排にうとうとし
掛けると、あゝ此処だ、斯うして眠るんだなと思ってはっとする。
すると、其瞬間に眼が冴えて仕舞ふ。しばらくして、又眠りか
けると、又、そら此処だと思ふ。代助は殆んど毎晩の様に此
好奇心に苦しめられて、同じ事を二遍も三遍も繰り返した。

仕舞には自分ながら辟易した。

 信じられん。
 うとうとしかけて「ああ此処だ、こうして眠るんだ」なんて自覚できるものなのか。
 “仕舞には自分ながら辟易した”というところは、漱石自身のことを言っているのではなかろうかと思った。
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まただまされたな、ワトスン君!
オオバンのヒナ
 オオバンの雛です。
 黒っぽい羽がフワフワっと可愛いですが、こういう雛の羽は幼綿羽と言うのですね。
 この写真を送ってくれた友人は「各地の湖沼で繁殖している」と言ってましたが、琵琶湖にも数千羽の群れが見られるかもです。

オオバンの親子


 コリン・ブルースの『まただまされたな、ワトスン君!』を読んでいて、あらためて数学と相性の悪い私を自覚しました。

 ブルースは物理学者で、しかもミステリが好き。
 だから確率や統計を面白く織り込んでホームズに事件の解決をさせているのだけど(この逆かな)数学に弱い私でも面白く読めた短編集です。

 ところが例えば次のような箇所の簡単な数学がすっと頭に入ってこないのです。

 相手に分らないように、3個の箱のどれか一つにチョコレートを入れます。
 相手に「チョコの入った箱を当ててみなさい」と言います。
 相手が選ばなかった箱のうち、ひとつを開けて空であることを示します。
 そして相手に「選んだ箱を変更したいですか」と聞きます。

 このときに「はい、変更します」と言って、まだ開けられていない残った箱を選びなおすのが理にかなっているというのです。

 その理由が私にはすぐに分らないのです(ね。アホでしょ)。

 まだ開けられていない2つの箱のどちらにチョコが入っているのかは分らないのだから、当る確率は1/2じゃないかと思ってしまったんですね。

 私は「はい、変更します」が正しいことを実験的に確かめるために、エクセルの乱数を使ってやってみました(アホだけど、こういうことはできるの)。
 その結果「はい、変更します」の正解率は70%になりましたが、本当は2/3の確率で正解することになります。

本の説明では

 最初、相手は2/3の確率で空っぽの箱を選ぶことになる。
 すると出題者には選択肢がなく、残った2つのうち、空の箱を開けてみせるしかない。
 すると、相手は選んだ箱を変更すれば2/3の確率で当てることができる。

だけど、私にはこの説明が紛らわしいので

 最初は1/3の確率でチョコが入っている箱を選ぶことになる。
 この場合だけが、変更してもチョコの入った箱を当てられないケースになる。

 このようにシンプルに考えました。
 アホなりに、すっきりしてるでしょ。

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ネコの撮り方

 朝日新聞にアスパラクラブというのがあるのですが、そのブックモニターに応募して初めて当選しました。
 候補にあげられている何冊かの本の内、一冊を選んで当選すればその本をもらって読後感を書くというものです。

 私が応募したのは「ネコを撮る」という岩合光昭さんの著書です。
 これまでも何回か応募していたのですがことごとく外れていたのです。

 この本は岩合さんが撮られたネコの素敵な写真がたくさん載っていて、ネコの撮り方も教えてくれています。
 だけど、その読後感を書くハガキの記入欄はとても小さいのです。
 私の場合、読後感は本の倍は書くという基本方針で挑みます(あくまでも基本方針ですからね)。

 で、記入欄からあふれた分をブログに書こうとしております。
 というのは冗談ですが、自分ちのネコの写真の撮り方で参考になるなぁと思ったのを少しだけ書きますね(ほんのちょっぴりなのでお許しいただけると思います)。

 アマチュア写真家がコンパクトカメラでコンテストに応募してくる写真でも上手いなと感じさせる人がちゃんと居るそうです。
 こんなヒトに一眼レフを持たせたくないなと思うそうで、目線が一定で、写真の撮り方を知っている(ネコとのいろいろな距離のとり方が分かっている)ヒトということになるそうです。

かわいいのに撮れない

  自分ちのネコのかわいさの思い込みがある。
  近づきすぎて撮れない悩みも。

シャッターチャンスが掴めない

  ネコが何を考えているかということまで、撮影者は見抜かなければいけない。

欲張らない

  構図を欲張らず、背景をシンプルに。
  ネコの目の高さにカメラを構えてみよう。
  ピントをネコの目に当てると、ぐっと強い写真になる。

 叱られるといけないのでこのぐらいにしておきますね。

 ついてきた栞もネコの写真でした。

ネコを撮る
 それはそうと、ネコの描き方というのはないかなぁ。
 この絵はめちゃくちゃ・・

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レイモンド・チャンドラー
レイモンド・チャンドラー

 今朝の朝日新聞の15ページに(私のところは13版なのですが)村上春樹氏訳の「ロング・グッドバイ」が紹介されています。
 私は清水俊二訳の私立探偵「フィリップ・マーロウ」シリーズが大好きでした。
 ハードボイルドの巨匠と言われたレイモンド・チャンドラーの作品の大部分を訳した清水俊二氏を通して、彼の文体のとりこになっていたのです。

 清水俊二訳から半世紀を経て、今度は村上春樹氏の新訳でこのシリーズが次々に翻訳されていきそうです。

 ひところ、名セリフと言われたのが今朝の朝日の記事でも紹介されています。
「しっかりしていなければ生きていけない、優しくなければ生きている意味がない」

 だけど清水俊二氏の実際の訳ではこうでしたし、この部分は深く私の記憶するところとなりました。

「あなたのようにしっかりした男がどうしてそんなにやさしくなれるの?」と、彼女は信じられないように訊ねた。
「しっかりしていなかったら生きていられない。やさしくなれなかったら、生きている資格がない」

 「生きている意味がない」のと「生きている資格がない」のは同じ意味のようですが、強さがまるで違います。

 この絵は30年前に買った「プレイバック」の裏表紙の写真を見て描きました。

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植物園で
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