絵は、日本棋院・関西総本部所属の女性プロ棋士(応援してる方です)を描きました。
この絵の女性のことをタイトルにしたのではありません。
今回は囲碁を打つ方のクセについてレポートしたいと思います。
近所の碁会所で囲碁を打つのですが、実に色々なクセのある方がおられます。
普通型
特にクセのない私のようなタイプです。
(と、皆自分のことをそう思っているだけなのですね)
早撃ち型
石を打ち下ろしたと思ったら、一連の動作で次の石を掴みにいきます。
油断してると相手に続けて打たれてしまうのではと思ってるみたいに。
「少しも強くならない」とこぼすので「3手先までは考えるようにしたらいいですよ」というのですが、ちっとも直りません。
せめて着点を決めてから石を持ちなさいと言ってあげるのですが。
残念ですが決して現状より強くはなれません。
スライド型
石を置いた手を離さずに迷いながら盤上を滑らして位置を検討する人です。
ものすごく弱い人しかやらないクセです。
手を離した後でも悔やんだりします。
「打つときは毅然と打ちなさい」と言ってあげるのですが。
放浪型
石を持った手が盤上の空間を彷徨います。
ここがいいか、あちらがいいかとものすごく迷われるのです。
これも着点を決めてから石を持たない人です。
この方と打つと正直イライラします。
私の頭は(鈍いとはいえ)打たれようとする位置を見て対応を考えだしますから、あれこれ無駄な思考をしてしまい疲れるのです。
これは私が打った時点で相手が打ってくる着点の候補とそれに対する対策をしっかり読んでいないせいかもしれないと反省するのですが。
律儀型
これもとても弱い人しかしないのですが、相手の着手に必ずおつきあいの手を打つ人です。
「いっそ手を抜くことを第一の選択肢にしたほうがいいですよ」と私は言うのですが「読めないから手を抜けない」と言います。
「読めないなら手を抜いてみて、相手から続けてどういう手段があったのか勉強したらいいじゃないですか」と言ってあげるのですが、こういう人は勉強することよりも目先の戦いに勝ちたいという性格だから仕方ありません。
手中の滝型
石をたくさん持って、こちらの手、もう一方の手とジャラジャラ移し変えます。
時々は碁笥(碁石の入れ物)へザラ〜っと戻したりします。
始終何かしていないと退屈でしょうがない人だと思います。
将棋で、持ち駒を始終机の上でパチャリパチャリと鳴らす人もいますね。
私は耳が敏感なので、これがものすごくつらいのです。
碁石がたてる音はやさしいので、これよりはましですが品がよくないのは同じです。
感想述べ型
打つ前に、その一つ前の自分の着手について「ここへ打ちたかったんですけど○○のように思いまして」というようにしばらく解説をします。
私は「なるほどね・・」と相槌をうつのですが、心中(打ってからにしてよ)と思います。
無我の境地型
珍しく延々と考えておられるなと思っていたら、やおら「私の番でしたか」と言う。
ずっこけます。
置きなおし型
これはクセではなく、本当はルール違反です。
こちらの手番のときに「こんなとこ打ってもしゃーないな」とか言いながら、その前に打った石を他へ打ち直すのです。
先手(相手が必ずそれに対応する)と思って打ったのに、相手がそれに挨拶せず他を考えてるときなどに多発します。
少々高段の実力がある人でもこういう人はもう強くなれません。
絵は何度も描き直したのですが、なかなか彼女の優しさが表現できません。
「似てない! もっとかわいい」と文句言われると思います。