ジョンエスアームストロング

202402月<< 03月 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 >>202404月

レイモンド・チャンドラー
レイモンド・チャンドラー

 今朝の朝日新聞の15ページに(私のところは13版なのですが)村上春樹氏訳の「ロング・グッドバイ」が紹介されています。
 私は清水俊二訳の私立探偵「フィリップ・マーロウ」シリーズが大好きでした。
 ハードボイルドの巨匠と言われたレイモンド・チャンドラーの作品の大部分を訳した清水俊二氏を通して、彼の文体のとりこになっていたのです。

 清水俊二訳から半世紀を経て、今度は村上春樹氏の新訳でこのシリーズが次々に翻訳されていきそうです。

 ひところ、名セリフと言われたのが今朝の朝日の記事でも紹介されています。
「しっかりしていなければ生きていけない、優しくなければ生きている意味がない」

 だけど清水俊二氏の実際の訳ではこうでしたし、この部分は深く私の記憶するところとなりました。

「あなたのようにしっかりした男がどうしてそんなにやさしくなれるの?」と、彼女は信じられないように訊ねた。
「しっかりしていなかったら生きていられない。やさしくなれなかったら、生きている資格がない」

 「生きている意味がない」のと「生きている資格がない」のは同じ意味のようですが、強さがまるで違います。

 この絵は30年前に買った「プレイバック」の裏表紙の写真を見て描きました。

書評 | comments(30) | trackbacks(1) | pookmark
コメント表示欄の下方にコメントの入力欄があります

kazuyoo60   2007/03/14 2:56 PM
意志の強そうな迫力のあるお顔ですね。
左の女性もですが、こんなに描けたら楽しいですね〜。

ニャンパル   2007/03/14 5:30 PM
おう、マーロウ!懐かしく読みました。村上春樹の訳も読んでみたい。でも、記事ではボギーの感じが薄れている、と書いてありましたね。おっと、ののちゃん、ボクも?マークでした。

muca   2007/03/14 5:44 PM
★kazuyoさん

石油関係の企業の経営陣にも入っていたようでしたが、その会社は倒産したような記憶があります。ハリウッドの事情にも通じていて、豊かな経験に裏づけされた才能を開花させた作家だったと思います。

muca   2007/03/14 5:50 PM
★ニャンパルさん

せっかく大昔に買った本を大事に持っていても(文庫本ですが)酸性紙のせいでボロボロになっていきます。
私はボギーを想定したような表紙の絵はあまり好きではなかったのです(私にとってマーロウはハンフリー・ボガードが演じるイメージではなかったのです)。
やはり、今朝のののちゃんのマンガは分かりにくいですね。学生ならピンとくるのかな。

にゃん吉   2007/03/14 5:54 PM
mucaさん!
このおじさん(失礼!)
素敵な方なんですね〜
沢山の作品が映画化されていますね!
「大いなる眠り」の原作が”3つ数えろ”になったのですね・・・
ハンフリー・ボガートとローレン・バコール・・・懐かしいですね〜〜
”見知らぬ乗客”・・・ファーリー・グレンジャー
懐かしい映画がずらりと並んでいます。
彼の作品なんですね〜
mucaさんのお陰で驚きました!(*^ワ^*)

muca   2007/03/14 6:11 PM
★にゃん吉さん

ビッグスリープが「3つ数えろ」になったのですか。全然知りませんでした。私は原作のイメージが壊れるのを恐れて、あまり映画化されたのは見てないのです。
でもボギーは好きですよ。(^o^)丿
にゃん吉さんは映画がすきなのですね。私は貧乏で映画はあまり見られなかったので、雑誌「スクリーン」を定期購読してました。(*_*)

わたし的日常   2007/03/14 11:15 PM
こんばんは〜
レイモンド・チャンドラーはたぶん知らないです。が、絵がとっても素敵ですね。
絵心があるっていいですね〜。

石井 けん   2007/03/15 12:50 AM
子供の頃に聞いた「男はタフで無ければ、生きて行けない、優しく無ければ
生きて行く資格が無い」というフレーズを思い出したのですが、同じ方のものでしゅうか??( ̄Д ̄;;

muca   2007/03/15 11:55 AM
★わたし的日常さん

若い方はご存知ないでしょうね。(^。^)
書店で初めてチャンドラーの著作を手に取ったとき、すでに「巨星墜つ」というようなフレーズがつけられていたように記憶しています。

muca   2007/03/15 11:57 AM
★石井 けんさん

そのとおりです。
それをTVで見た時は、タフなどという表現が気に入らず、不愉快に思っていたものです。(^_^;)

ともちゃん   2007/03/15 1:51 PM
映画でも本でも翻訳する人によって印象が変わってしまうのですね。責任重大ですね。

muca   2007/03/15 1:56 PM
★ともちゃん

そうですね。(*_*)
翻訳によっては途中で「ですます調」と「である調」が混じってくることがありますね。(ーー;)
いっぺんにしらけてしまいます。翻訳家にも校閲者にも。

水無月   2007/03/15 5:39 PM
こんにちは♪
私も石井けんさんと同じく「男はタフでなければ・・・」のフレーズは、聞いたことがありました。
「しっかり」と「タフ」は意味合いは違いますよね。
訳す人によって、微妙に変ってくるのは、本当に好きな人にとって、納得できない気持ちが残ってしまいますね。

モノクロで表現する鉛筆画、私は好きです。
何といっても、紙と鉛筆一本という手軽さがいいですよね。
眼鏡の奥の目線の鋭さが、伝わってきます。

muca   2007/03/15 6:11 PM
★水無月さん

タフとかガッツとかで間に合わされるのがキライです。(*^_^*)
クロッキーは手軽ですね。失敗しても「ま、いっか〜」で次に進めるのが気に入ってます。
だけど、私の線はていねいさが足りないですね。(*_*)

あけみ蝶   2007/03/15 10:11 PM
こんばんは〜。
朝日新聞のレイモンド・チャンドラー丸いめがねとくわえパイプ。
mucaさんのクロッキーの絵を見比べてみるとmucaさんの意志が絵に
出ているように思います。
私は清水俊二訳の私立探偵「フィリップ・マーロウ」私は読んでいませんので
コメントすごく難しいですね。(*^_^*)
私が村上春樹さんと出会った本はあの有名な「ノルウェイの森」です。

muca   2007/03/15 10:24 PM
★あけみ蝶さん

私が使った本の裏表紙の写真と朝日新聞の写真は全然違っているんだけど。
清水俊二訳は好きで、ほかの原作者を訳したものも読んでいました。

ナツ   2007/03/16 12:11 AM
mucaさんの描く人物は、目に力があって、その人の人物像を想像することができます。
素晴らしい絵ですね。

muca   2007/03/16 6:24 AM
★ナツさん

ありがとうございます。
私にとってモノクロの写真を見て描くのと、カラー写真を見て描くのとでは難しさが違います。光をしっかりとらえる力がないのですね。
勉強することがたくさんあって嬉しいです。(^_^;)

Boone   2007/03/16 11:58 AM
「レイモンド・チャンドラー」なんとなく耳にしたことはあってもよく知らないのでちょっとサイトを覘いて見ました。『高い窓』というのは誰かに聞いたことがある気がします。いつもながらイラストお上手ですね!私のように無能なものには、mucaさんみたいに多才の方が羨ましいです・・。

muca   2007/03/16 12:21 PM
★Booneさん

高い窓(The High Winbow)は原作も持っていました。
俊二訳の文庫本は、国鉄で旅をしていたときに、乗り換えでばたばたして置き忘れてしまった本です。
残念な思いがずうっと残った本です(何度目かの読み直しをしていた本だったのですが)。(*^_^*)

michiko   2007/03/18 8:17 AM
購入して積んであった(笑)本の中に「長いお別れ」があります。
清水俊二訳のものです。
読まねばなりましぇんなぁ〜♪
文庫の裏表紙の画像は、もう少し怖いお顔です。
mucaさんのは優しさがあふれてますね。

muca   2007/03/18 8:29 AM
★michikoさん

読まずに積んであったのですか。
ひょぇ〜!
奇特な人だ。(*^_^*)
怖くなかったですか、私の描いたの。手心くわえちゃったのですね〜。(^。^)

yucky   2007/03/18 7:55 PM
翻訳に頼ってはいかん!と思い、その当時、簡単な英文で書かれていると言われた「ハリーポッター」英版を買いましたが数ページでアウト…。まぁ、内容が好きじゃないと言うのも続かなかった大きな理由だと思いますけど…(単なる言い訳です)。やっぱり好きな文体で描き出してくれる翻訳者が、自分の好きなジャンルの本を訳してくれることを祈るほかないなと思いました。悲しいけど…あはは。

muca   2007/03/18 8:09 PM
★yuckyさん

言えてますね。(^o^)丿
私は英語が苦手で、必要なときは子供に訳してもらってます。
英語の勉強のための英版の本は、そらで内容を理解しているものに限ります。(*^_^*)

Nica   2007/03/20 12:35 AM
「生きている資格がない」・・・カッコイイ表現ですよね!何度も読み返してしまいました。イラストもいつもながら素敵です(^o^)丿

muca   2007/03/20 7:33 AM
★Nicaさん

「やさしくなれなかったら、生きている資格がない」
こういうことが自覚できる子供に育てられたら、いじめはなくなりますね。
日頃、メガネの度はゆるめのものにしているので、スケッチの線に細やかさがないように思います。(・_・)

にゃん吉   2007/03/20 1:12 PM
mucaさん 伺う度にチャンドラーさんが横目で睨むの・・・(・へ・;;)

muca   2007/03/20 1:22 PM
★にゃん吉さん

もしかしたらチャンドラーが私に、さっさと更新しろって言ってるのかもしれませんね。
申し訳ないです〜。(^_^;)

河紫野   2007/03/21 1:46 AM
はじめまして、こんにちは。
私のブログに遊びにきていただきありがとうございます。
イラストと写真、素敵なサイトですね。
30年前に買った?同世代???
いずれにしろ、よろしくお願いします。

muca   2007/03/21 8:43 AM
★河紫野さん

ありがとうございます。
河紫野さんはMacなのですね(私はWindowsでIEは6なのです)。
多分、私のほうが少し年上だと思います。(^o^)丿

コメントします












トラックバック
この記事のトラックバックURL
トラックバック機能は終了しました。
村上春樹 村上 春樹(むらかみ はるき、1949年1月12日 - )は、日本の小説家、米文学翻訳家。概要京都府京都市生まれの兵庫県芦屋市育ち。住職の息子で国語教師でもある父と、大阪の商人の娘である母の間に生まれる。兵庫県立神戸高等学校卒業。早稲
ユウリのblog | 2007/03/28 9:41 AM
植物園で
CATEGORIES
ARCHIVES
RECENT COMMENT
RECENT TRACKBACK