ジョンエスアームストロング

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A新聞の記事から
 昨日(2019年2月9日)の囲碁欄では、第44期名人戦リーグの芝野虎丸対村川大介戦を掲載中です。
 この局面まで掲載されています。
42手目から73手目まで
 その解説の一部に参考図があり、次の記述があります。
「追い打ちをかける白52には、15分使って黒53。これを省くと黒A、白B、黒C、白Dに黒Eと切る筋があって窮する」
参考図
 参考図と記述をつき合わせてご覧いただくと、記述は、黒と白を逆にしています。
 解説の意図は、次の図なのですから。
参考図

 この際ですから、もう二つばかり苦言を呈しておきたいです。
 2018年8月3日の囲碁欄の解説は、前期の名人戦リーグで山下敬吾に高尾紳路が負けた局面のものでした。
「最終ラウンド高尾は勝つしかない。前期名人の即リーグ陥落は例がない。不名誉な記録は作りたくないだろう。相手はすでに名人挑戦を決めた張栩だ」
 実は、この解説記事が載る前日にその最終ラウンドが行われていて、高尾は張栩に158手という比較的短手数で中押し負けをしていました。
 読者の興味をあおるためとはいえ、記事が掲載される前にこういう結果が判明してしまう可能性を配慮しておかなければいけません。
 こうまで厳しくない言い方をしておくとか、差し替え用の文章を用意しておかないと、まるで新聞社が高尾に個人的な恨みでもあるかのように受け取られるでしょう。
 更にこの少し前、同じ前期名人戦リーグの別の棋譜の解説で、「脱兎の勢いで攻め上げる」という書き方がされた個所が2か所あって、落ち着かない気分になりました。
 用法の誤りとまでは言いませんが、「脱兎のごとく」や「脱兎の勢い」というのは、逃げ足が早くて捕まえることができないというような状況から生まれた言葉なのだから、どうせ陳腐な言い方(笑)をするのなら、「騎虎の勢い」「一気呵成」「破竹の勢い」など、他にいくらでもあるではないかと思いました。

「お詫びして訂正します」に書いていただくほどではありませんが、新聞社には囲碁好きな方もおられると思います。
 こういう方たちは自社の囲碁将棋欄を眺めてみたことがないのかなぁと不思議に思いました。
 囲碁将棋欄もしっかり校閲して、新聞全体の信頼を高めていただきたいと思うのです。
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