京都は東山二条の近くに細見美術館があり、そこのオールドノリタケ展へ参りました。
オールドノリタケとは、1880年代の末から第二次世界大戦前にかけて、名古屋の日本陶器(現在のノリタケ)で制作されて欧米に輸出された洋風陶磁器を言うそうです。
友人から招待券をいただいたので、未熟者とはいえ陶磁器の制作に関わる者として、ぜひ先人の芸術に触れておきたいと思いました。
招待券をいただいてなかったら家で寝てましたが。
どこにも撮影禁止という注意書きがなかったので多目に撮ったのですが、ほとんどピンボケでございました。
ガラス越し、極安コンパクトデジカメ、ストロボ発光省略という好条件でしたのに。
修正をしてどうにかなったのが僅か2枚でございました。
これは「レカミエ夫人図皿(金盛り)」との表題がありました。
「図」という表現にやや引けましたけれども。
説明書1:フランス人がイメージする美人の代表格
ジュリエット・レカミエの美しさを、フランス人の見方ではと限定しているでしょ。
何か思うところがあるのですね。
説明書2:ナポレオンと同時期にパリの社交界で名を馳せ、詩人のシャトーブリアン、プロイセン王子アウグスト、歴史学者アンベールといった人々と恋に落ちたと伝えます
「人々と」という表現は、見境なく恋に落ちまくったと言わんばかりでしょ。
何か思うところがあるのですね。
ポートレートという技法で、肖像画などの同じモチーフを大量に絵付けするのに、ディカールという転写紙(ヨーロッパから輸入)を水で塗らして器の表面に貼り付けてから剥がすと、人物画の絵柄が残ると書いてありました。
これは複数の壷などと並んでいた中のひとつで、名前を書き漏らしました。
ヨットと風車が見えますが、そんなことにとらわれず「ヨットと風車図壷」としておきます(とらわれてる)。
説明書:綺麗な青色が出る酸化コバルトを顔料に用いて、その上に金彩や金点盛りを施すと上品で華麗な仕上がりとなります
上品で華麗な仕上がりには酸化コバルトと金(きん)が効くのですね。
唐突ですが、これが前回篠山で私が作り上げた作品の一部です。
陶芸クラブの小屋裏にあるゴミ箱から救出してきました。
左には絵筆が刺してありますが、これが重要なアクセントです。
これがないと、何を作るつもりだったのかを忘れそうになるのです。
細見美術館の近くです。琵琶湖疎水の向こうに見えるのは慶流橋、その左に平安神宮があります。
次回の篠山陶芸クラブで、今回勉強した成果を反映せねばなりません。
金は2キロも用意すれば足りるかしら。
オールドノリタケの印象が強すぎて作品が酷似してしまわないかと心配です。